老後の生活。

高齢化社会の中で、一人当たりが占める負担が年々増えてきています。
自分が高齢者と言われる時に年金制度はちゃんと機能をはたしているのでしょうか。
不安が多い。

そんな中、後期高齢者医療保険制度が始まりました。
後期高齢者と呼ばれる75歳以上の高齢者が保険料を負担することになり、本来もらえるはずの年金から保険料が天引きされることになりました。
後期高齢者の生活は苦しくなり、制度に対する反対の声もあがっています。
ただ、後期高齢者から保険料をもらわなければ、日本の国民皆保険制度が上手く回らず、現役世代の負担がより一層増えてしまうのも現実です。

国がこの制度を導入した背景に医療費の節約があります。
老人の長期入院によるベッドの占領を解消するために、そのような老人は介護という形をとってもらいたいと言うのが本音です。
例え、医療から介護の形に変えても、同じだけの医療サービスが介護施設で必要となってきます。
しかし、国の負担には大きな違いが表れるのです。
後期高齢者医療における国庫負担と介護保険施設における国庫負担では10%近く差が出てきます。
もちろん、介護保険施設における国庫負担の方が軽いのです。
療養病床の後期高齢者が介護施設にいくだけで、約4割もお金が節約できます。

では国が節約した分は、どこが負担するのか。
都道府県や市町村、さらには後期高齢者です。
医療では安く入院できていても、介護になると負担が増え、後期高齢者の負担は現状の2.5倍になると言われています。
最終的には個人の負担が一番重いのです。
安心して老後を迎える事ができる日はくるのでしょうか。